そのスクールカウンセラーと出会うまでには、紆余曲折いろいろ経験しましたが、一番辛かったのは、長男の元気がみるみる無くなっていく姿を見ることでした。
始めは親と何とか接してくれる感じでしたが、日に日にそれも少なくなっていき、部屋に籠ることが多くなってきました。
家族で食事を取ることも減っていき、部屋で夜中遅くまでゲームをやる生活。
そして昼夜逆転の生活が始まりました・・・
本などで見ていて『昼夜逆転』という知識はありましたが、実際になってしまうと本人はもちろん、家族も精神的に参ってしまいます。
妹二人にも辛い時間を過ごさせてしまいました。
始めのうちは、生活サイクルを崩してほしくなくて早く寝てもらおうとしたり、朝は定時に起こしたりしていましたね。部屋にカギはないのですが、人に入られないようにドアを開かないようにもされました。あまりにもゲームしかしないので、ネット回線を外したこともあります。
今考えると、やってはいけないことを全てやっていたんですね(笑)
顔を合わせる時間がほとんどなくなり、正直な話『ちゃんと生きてるよな・・・』なんて気持ちにもなりましたよ。
あんなに元気で活発だった長男が、こんなふうになってしまうなんて・・・
自分が親としてやってきたことが全部間違いだったんだな・・・と。
本当に辛かったです。
通勤の車の中で通学する子供たちを見ても涙が出てきます。会社でも、ふとした時に長男の事を考え、自分のせいでこんなことになってしまったのだと自己嫌悪に陥り、涙が出てくるのです。涙を隠すためにマスクをしていました。自分も精神的にかなりヤバイ状況でしたね。
普段そんなにお酒は飲まないのですが、この時期だけはお酒の力を借り、不安な心をなくすことで眠りについていました。
当然嫁も同じような感じですから、二人で泣きながら話したり、先の見えない不安から喧嘩になることも増えました。受験は目前なのに高校には行かないと言ってるようで、本当にもうどうしたらよいか全く分からない・・・
この頃の私達夫婦は、こんな状況でも進学の事で頭がいっぱいだったんです。まだ、学校に戻らせようと必死だったんです。
きっと、子供はこんな親の心の内を見透かしているんですよね。
こうしているうちは子供にエネルギーは全く溜まらないんです。
しかし、スクールカウンセラーとの出会いで風向きが徐々に変わっていきます。
どこの相談先に行っても自分が納得できる回答は得られなかったのですが、この方の言うことは心から信用することができました。結構な高齢な方(70歳以上かな?)でしたが、お話を聞くとかなり経験が豊富な方で、言葉に重みがありました。過去の経験から的確な答えを出してくれるのです。
自分も嫁も、相談に行くたびに心が、気持ちが軽くなって帰ってきました。
『この先生を信じて、頑張っていこう』
我が家は再び歩き始めたのです・・・
不登校から脱け出すたった1つの方法 いま、何をしたらよいのか? [ 菜花俊 ]
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